ガルシア=マルケスの死に寄せて

 今日の朝8時に、出勤する前に気温を見ようとしてdデータを押すと飛び込んできたこのニュース。衝撃を受けた。認知症になったとは聞いていたが、私の知らないうちに亡くなっていたみたいだ。

 百年の孤独を買ったのは2011年12月28日。コミケ開催の前日で、

ねこバナナの新刊を心待ちにしていた時だ。Omegaの視界に対するインスピレーションの助けになればと思い(特にマジックリアリズムというワードに惹かれて)、amazonで注文したのが最初だった。エンターテインメントでない本格的な外国文学の単行本を買ったのはこれが初めてで、3000円近くもしたが、迷った末購入。

 本来この小説は、会社の休憩時間やバス通勤の中で読むものではなく、家でどっしりと構えて読むものなのだが、なぜかその時は早く読み終わることを目標にしていた。といっても実際に読み終わったのは数ヶ月先(数年だったかな?)で、これ以降、小説は眠たくなくて暇なときに読むようになった。

 この小説はどんちゃん騒ぎと闘鶏と戦争、金細工と刺繍、ギャグとエロ、なんでもありだ。この作品を購入して正解だと思った瞬間は16ページのシーンだ。仕事をほっぽりだし、ジプシーの持つ文明の利器に夢中になった末に口走ったホセ・アルカディオ・ブエンディアの言葉だ。

「地球はな、いいかみんな、オレンジのように丸いんだぞ」

たまりかねてウルスラが叫んだ。

「変人は、あんただけでたくさんよ。ジプシーじゃあるまいし、この子たちにまで妙なことを吹きこまないで!」

 腹立ちまぎれに床に投げて天文観測儀を壊した妻のすさまじい形相にもひるまず、ホセ・アルカディオ・ブエンディアは泰然自若としていた。(p16)

 読んだ瞬間爆笑したのをよく覚えている。土を食うレベーカ、全身刺青のホセ・アルカディオ、肝っ玉母さんのウルスラ。ブエンディア家七代とマコンドの人々は皆個性的であり、読んでいて飽きない。ただ、怒涛のようにエピソードが挿入されるので一気に50ページも100ページも読めるものではない。その前に疲れて、途中で読むのをやめてしまうくらいだ。この作品を語りだすとキリがないので今日はこのへんで。

 レベーカを佐倉杏子ちゃんに置き換えて読んでいたなぁ。全然似てないけど。

 

 

百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))

百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))